真言宗智山派 円泉寺 埼玉県飯能市|永代供養塔・墓地・ペット供養塔・阿弥陀堂・銭洗い弁天様・武蔵野七福神札所

宇賀神像がBS TBS「諸説あり・縄文時代の文明」に使用されました。

テレビの内容一部紹介

 
先月BS TBS「諸説あり・縄文時代の文明」に、ほんのわずかですが、宇賀神(うがじん)像が出てきます。 link
 
縄文時代には高度な建築技術が存在した!?
縄文時代には高度な航海技術があった!?
縄文時代にはピラミッドがあった!?
 
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ここで紹介されている宇賀神の説は、Wikipedia(宇賀神)などで書かれている考えとは異なります。
 
縄文ピラミッド説に秋田県鹿角市の「黒又山」(通称クロマンタ)は人工的に石を敷詰めてあり、頂上に祭祀跡があります。縄文のピラミッドとも言われるお山です。
近くにある「大湯環状列石」も紹介されていました。
 
夢枕獏氏によれば、この三角形の山が、蛇がとぐろを巻いている姿に似ており、蛇信仰があったのではないかと述べています。
 
 
最後のテロップに圓泉寺の文字もでました。
 
 
BSが見られないので、録画していただいたブルーレイディスクでの視聴です。
気になるところを何度か見直ししています。
その後、制作会社からDVDビデオが送られてきました。
 
縄文時代には高度な建築技術が存在した!?
縄文時代には高度な航海技術があった!?
縄文時代にはピラミッドがあった!?
 

ここからは、テレビの内容ではありません。

 
似たような山がいくつか信仰の対象になっています。
青森県のモヤ山、富山県の尖山(とやま)が、人工的に手を入れられた可能性があるようです。
(靄山の南方には中世に繁栄していた十三湊があります。気になる場所です。)  青森県靄山グーグルマップlink
 
奈良の三輪山の祭神である大物主は蛇の姿で現れています。日本には古くから蛇信仰があったのでしょう。大物主Wikipedia link      三輪山Wikipedia link
 
古くからの蛇信仰があり、宇迦之御魂神(うかのみたま)と習合したのかもしれません。
 
昔歴史の授業で教わった縄文時代観が、三内丸山遺跡の発掘以来かなり変わってきていることを強く感じています。
今も縄文時代の文化が脈々と日本人の中に残されているのを感じました。
 
今回の番組とは関係ありませんが、三途の川の概念は縄文の遺跡「奥三面遺跡」があります。 『日本人の他界観を探る―三途の川―』
 
この奥三面遺跡群には環状列石があり、三内丸山遺跡と同じ様な掘立柱建物跡が発掘されています。
 
 
 
いつ頃のことか忘れましたが、人は死ぬと魂は近くの山に移って、山の神となると言われていました。山の神の語源だと思います。
山の神=ご先祖様=氏神だったわけです。後に大陸から伝わった西方極楽浄土や天国とは異なる世界観です。
関東では筑波山が知られています。三輪山などもそうだったのではないでしょうか。
伊勢の奥の院と言われる朝熊岳「金剛證寺」の岳参り(たけまいり)も関係あるようです。link
 
 
霊山とは富士山のような高い山でなく、近くの山でした。
山が無いところでは、少し高くなった林の中がそうだったのではと思います。当寺境内の山の神の社は、そのような場所から移されています。
 
ご先祖様であった氏神様に、有力な八百万神が祀られ、名も無い神社が諏訪神社、八幡神社、稲荷神社などになっていきました。
黒又山も神聖視され、勝手に山に入ることはタブーだったようです。
この番組の内容では、宇賀神とお山の関係が、どのように結びつくのか、私には分かりませんでした。
しかし、古代信仰との関連はあったように思います。
 
 
追記  2017/06/07
 
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吉野裕子著「日本人の死生観 蛇 転生する祖先神」河出文庫によると、世界中で蛇は祖霊であったようです。
「古代日本人は、木や山を蛇に見立てて神とした。そして、人の誕生は蛇から人への変身であり、死は人から蛇への変身であった・・・・・・」
とあります。
円錐の山は蛇がとぐろを巻く姿であり、先祖神として映りました。
古くは出産のその日のためにだけ建てる産屋の屋根が三角錐で、とぐろを巻く蛇の胎内なのだそうです。円錐形の三輪山(奈良県桜井市)、宇迦山(西南麓に出雲大社がある)、カンナビ山はいずれもトグロを巻く蛇神の姿そのものとしてとらえられ、信仰の対象となっている・・・・・・・
 
同じく吉野裕子著「山の神 易五行と日本の原始蛇信仰」講談社学術文庫にも、同様な事が書かれています。
 

※吉野裕子氏の面白い記事がありました。link

 
 

※縄文土器には、蛇のデザインが数多く見られます。 Yahoo!画像link

 
※兵庫県たつの市新宮町の香山(かぐやま)は「播磨国風土記」に鹿来墓(かぐはか)と言いました。久野昭著「日本人の他界感」(吉川弘文堂)より。(ここも綺麗な円錐形の山です。グーグルマップlink)
同書に書かれた山田秀三著「北海道アイヌ地名を尋ねて」楡書房に「モイワは道内の諸所にある山の名前である。モ(小さい)・イワ(山)なのであるが、小山なら何処にでもある。併しこの名でよばれる山を見に行くと、版で押したように、円頂は円錐形の目立って美しい、印象的な独立丘である。特別な山の名であるようだ。問題はアイヌ語のイワに在るらしい。『小辞典』には、今はただ山の意に用いるが、もとは祖先の祭場のある神聖な山をさしたらしい。‥‥。日本人は‥‥神奈備山を崇敬していた。‥‥札幌の円山も、大和の神奈備山と同じような意味で、アイヌの霊域だったのではあるまいか。」とあります。
 
 
これらのことだけでなく、日本各地の独立した円錐形の山は、蛇信仰が残されているようです。
ネットで調べてみると、黒又山周辺の神社にも龍神、蛇への信仰がありました。
 
縄文時代には高度な建築技術が存在した!?
縄文時代には高度な航海技術があった!?
縄文時代にはピラミッドがあった!?
 
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