真言宗智山派 円泉寺 埼玉県飯能市|永代供養塔・墓地・ペット供養塔・阿弥陀堂・銭洗い弁天様・武蔵野七福神札所

三途の川 奪衣婆 臨死体験

甘楽町の第三回目です。

かつて埼玉県の「川の博物館」において『発見!三途の川』展を見学したことがあります。

埼玉県立川の博物館

この時、日本人に三途の川の根源となる意識は、なんと縄文時代にさかのぼることを知りました。
 
 
 
三途の川の概念につながる遺跡「奥三面遺跡」があります。
人が住む集落と墓地との間に人工の川が掘られています。
 
 
三途の川と言う言葉は無くとも、それにつながる意識があったようです。
 
さらに日本書紀には伊弉冉尊が黄泉の国から帰ったとき、この世とあの世の境で禊ぎをしたとあり、境界としての意識があったようです。
 
この奥三面遺跡群には環状列石があり、三内丸山遺跡と同じ様な掘立柱建物跡が発掘されています。
 
インドにおける地獄の世界観は、中国に伝わり道教とも結びつきます。
日本においては、往生要集の中で地獄が語られ、特に江戸時代に江戸庶民に関心が高まりました。
 
しかし、三途の川は往生要集にも書かれていません。
仏教に取り入れられたのは、唐の時代に蔵川が著した偽経が最初で、奈河とありますが、三途の川となった考えられているとのことです。
 
縄文、弥生からの古い意識と仏教が結びつき、三途の川となったようです。
三途の川は橋で渡ったり、船で渡ったりで、いろいろな説があります。
江戸期にたくさんの印刷物が出回りましたが、正式の仏典に準拠していないため、色々な説があるようです。
 
また、賽の河原は室町時代の御伽草子「富士の人穴草子」に初めて出てくるのですが、三途の川の関係は明らかで無いようです。
 
奪衣婆に関しても記されていますが、江戸末期に人々のあらゆる願いを叶えてくれる流行神となった事がありました。
江戸っ子の粋な意識が面白いと感じました。当時の錦絵にあまりも多くの人の願いに、奪衣婆の困った顔が面白いです。奪衣婆画像link

 

新潟県岩船郡朝日村  奥三面遺跡   地図   

縄文の里・朝日・奥三面歴史交流館 リンク

 

川の博物館では、3ヶ所「三途の川」を紹介していました。その内の1ヶ所が甘楽町の三途川です。

 

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三途川は上信越自動車道の甘楽パーキングの東側を南北に流れており、上下道共に多くの車がその上を走っています。

 

三途の川の脇には奪衣婆(だつえば)を祀る姥子堂(うばごどう・しょうづかさん)があります。姥子堂の前も道路(国道254号線)があり、三途川の上をたくさんの車が行き来しています。

姥子堂 地図

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奪衣婆(だつえば)

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姥子堂(うばごどう)

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三途橋と昔の写真リンク

 

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姥子堂は近くの宝勝寺の持仏堂で、六十代の方が昔子供の頃、二度ばかりお祭りをしていたのを記憶していると教えてくれました。

お念仏も行っていたようです。

 

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真言宗豊山派 宝蔵寺  甘楽町金井375ー1

 

宝蔵寺は小幡藩織田家家臣の菩提寺だったようです。今は天童市に家臣の方々の子孫が大勢居ます。

 

臨死体験

以前一ヶ月の入院をしました。
よくお寺に来られる婦長さんが、この時の数値を見て「良く死ななかったわね!」と家内に言ったそうです。
 
退院後、十名以上の方から「三途の川を見ましたか?」と聞かれ、その中には7人以上の女性が三途の川を見たと言っています。
 
私はそこまで行き着かなかったようです。
立ち話でしたので、詳しくは聞くことが出来ませんでしたが、3人が「回り中が光りに満ち、川の向こうは花が咲き乱れていました。」と話していました。
「子供の姿になっており、川の向こうには死んだはずのおばあちゃんが、こっちに来てはだめだと言い、行きたかったのに帰ってきた」と話していた方もました。
 
 
臨死体験は薬剤などの幻覚と異なり、冴えきった意識と記憶が残るのが特色のようです。
もっと聞きたかったのですが、お寺の行事で大勢人のいる場所でしたので残念でした。
20年以上前に聞いたことですが、ある男性は病院のベットで、自分が身体から離れ上から家族が嘆いている姿を見ていた。子供の身体に手を触れすてもすり抜けてしまったと言っていました。
 
立花隆著「臨死体験」シリーズ
立花隆氏の「臨死体験」を読むと、いろいろな体験が書かれています。
三途の川を見た人も書かれています。
数多くの話しが掲載されており、国によって宗教によって、臨死体験で見る世界が異なることを知りました。
インドでは閻魔様の使いが迎えに来たと話す人が多いそうです。
また、脳科学で解明しようとする立場の方々や、それでも説明できない多くの例も掲載されています。
私が聞いた三途の川を見たと言っている女性の内、3人が死が怖くないと話していました。
このような気持ちのを持てた方々は、病後の大変さがあったとしても、安らかに旅立つことができるのでしょう。
 
科学者は何が何でも脳科学の立場で説明できると研究している人もいるようです。
しかし、鮮明に見た世界を覚えているほど、脳が働いていると言えないなど、全てを説明できる訳ではないようです。
科学者の中にも臨死体験の研究を通して、死後の世界を信じるようになった人もいます。
私も来世は、お花畑と思うようになりました。
 
あまりにも不思議な経験に、誰にも言わずにいる方もいると思います。
異なった体験をした方もいるでしょう。
ある僧侶は、骨となるだけで来世はないと言っています。
色々な考えがありますが、相手を思いやる気持ちが大事です。
善き人であることが、一番大事なのです
病後の体力・記憶力の低下は、隠しようがありません。
ぼけがあまり進まないように、ブログも続けたいと思っています。
 
 

地獄は何れの処にか在る いずれかの自心の中に観ん     弘法大師(秘密曼荼羅十住心論)

それ仏法遥かに非ず。心中にして即ち近し。真如外に非ず。身を棄てていずくにか求めん。 弘法大師(般若心経秘鍵)

 

※三途の川は描かれていないようですが、立山曼荼羅と布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)が描かれた掛軸が各地に伝わっています。

立山曼荼羅と布橋灌頂会ブログlink

 

追記 2023/08/22

アナウンサーの小倉智昭さんが三途の川を見たと話しています。

「小倉智昭 三途の川」ネット検索link

 
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