2016年12月26日

『「寺院消滅」鵜飼秀徳著 日経BP社発行』を読んで

住職をしながら、他の寺・霊園のお手伝いをしながら、やっと食べている時代がありました。
その間に子供の養育、学費など、預金などする余裕などありません。
それどころか、貯金通帳の残高が、どんどん減っていました。
 
 
 
 
その間墓地を拡張し、檀家を増やしました。
現在45年前に比べて、2.5倍の檀家数になっています。
 
しかし、近頃は檀家になる人と引き墓をする人が、ほぼ同数となっています。
 
「寺院消滅」を読む数十年前から、このような時代が来るのを予測していました。
 
檀家数の減少は当市でも深刻です。
各地の寺で檀家がグンと減った、お寺が廃寺となり大きな寺と合併したなど、良く聞く話です。
祈願寺はもっと大変です。
人口の減少地域では、もっと深刻な状態になっているのです。
 
神社はもっとひどい状態です。
 
 
 
「消滅可能性都市」をこの本で初めて知りました。 消滅可能性都市リンク
少子化と人口減少が止まらず、存続が危ぶまれると指摘された896市区町村の自治体です。
信じられませんが、都内豊島区が入っています。
山間部の多い当市も、やはり入っていました。
 
隣接する市でも、住職が住まなくなった所もあります。
兼職をしなければ、お寺を維持できない寺が多々あるのですが、お葬式があっても休みが取れないことがありります。
 
某県他宗派の先輩などは、会社から「寺を取るか、会社を取るか。」と言われ、生活のため会社に勤務し続けることにした方がいます。
その寺は、近在のお寺さんの兼務寺になったようです。
 
 
この本によれば、2040年までに、寺院数が49.8パーセントに減少すると書かれています。
統計ではっきり出ている数字のようです。
 
 
子供の減少、結婚しないなど、人口はどんどん減っていきましす。
地方から都会に子供達が仕事を求め、お寺でなく霊園にお墓を移したり、永代供養にする人も増えています。
 
当寺でもお墓を守る人が3件絶えてしまったために、永代供養塔を建設しました。
その結果、ますます寺離れ、お墓離れ、葬儀離れを実感しました。
来られた方の半数以上が、葬儀をしていません。
 
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地方だけでなく、都内を含む多くの地域で起きていることです。
霊園に手伝いで行くと、控え室には地方から都内に出て、お寺を維持している人が、何人もいます。エセ僧侶もいますが。
 
お寺の住職は、みなベンツに乗っている、税金を払わなくていい、坊主丸儲け、とんでもない誤解です。
65万円で買った中古のマツダをみて、「でも、あの車はベンツでしょう。」と言った檀家さんもいました。
 
坊主、先生、医者は○○○なども実際にはあまり聞きません。知る限り他の職業の人の方が、遙かに多いと思いますよ。
あえて言っておきます。
 
各地のお寺の窮状を知っていますが、永代供養塔を建てたことにより、檀家を取っていることになります。
これでも心苦しく思っているのです。
 
これから住職として、どのように対応していくか、意識改革が必要なことは分かっているのですが。さて。
 
 
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