真言宗のお焼香・線香の手向け方 作法

真言宗のお焼香・線香の手向け方 作法

真言宗のお焼香・線香の手向け方 作法

真言宗 お線香・お焼香の手向け方-作法

真言宗 お線香・お焼香の手向け方-作法

宗旨宗派により異なります。

ご法事の折やお墓参りの時気になるのが、お線香・お焼香の手向け方がまちまちなことです。宗旨宗派により異なるのは分かりますが、明らかにおかしいのではと思うことが多々あります。あくまでも真言宗での方法であり、他の宗旨の方は御住職にお聞き下さい。真言宗智山派のみの方法ではありません。

また、地方によって、他派によっては違う方法もあると思います。
先輩に聞いた話ですが、他宗旨の多い地区では、真言宗の方法を教えても、檀家さんも多い宗旨の方法に戻っていると言っていました。無理にこうしろとは言わないそうです。円泉寺檀家さんでもお線香の立て方が、曹洞宗と同じ人がかなりいます。飯能市は曹洞宗の多い地区です。

通夜葬儀とは-仏教的でないお話

焼香

原則三回ですが、通夜や葬儀などの折り、一回と言われたら、2を参照して一回。

  1. 香炉の前で一礼
  2. 一回目は右手三本の指でお香をとり、少し前かがみになり、目の前約10センチほどに持ってくる。そのあと香炭の上にお香を置きお焼香。
  3. 二回目はお香をとったら、そのまま横に手を移動しお焼香。
  4. 三回目も3と同じことをする。
  5. 合掌してから戻る。

※2を三回でも良い。
※通夜葬儀の折りは、1の前に、まず喪主さんに一礼し、去るときにも一礼する。

お仏壇でのお線香の手向(たむ)け方

代表で、一人だけで手向ける場合は、原則三本です。

お仏壇でのお線香の手向(たむ)け方

  1. お線香を右手で三本とり、火を点ける。
  2. 一本を奥に、左手前に一本、右手前に一本置き、正三角形になるようにする。

二人以上の場合

  1. 最初の人は、お線香を一本取り火を付け左奥に置く。真ん中に置くと、だんだん手前ばかりになり、奥が開いてしまいます。

※香炉は普通三本足ですので、手前がいっぱいになったら、120度回転させれば開いている所ができる。
※二人だけの場合は、一本づつにこだわらなくても良い。
※小さなお子さんが手向けるときは、そばで見ていないと、他の火のついたお線香にさわり、熱さで香炉を倒してしまうことがあります。

近年は密封された家が多く、お線香をたくと充満して嫌だという人や喘息になる人もいます。
その場合は三本でなく、一本でも良いです。あるいは半分、三分の一でも良いでしょう。短すぎて立てられない場合は、寝かせても良いと思います。煙の少ないお線香は、化学成分主体でできていますので、かえって刺激が多いようです。読経中にむせることもあります。少し高価ですが自然香の方が経験上刺激は少ないです。

円泉寺では少々高価でも自然香を主体に使用しています。
皆さんも少なめにして良いお線香を使用することをお勧めします。間違っても、お墓参り用の安い杉や強い化学香料入りのお線香は使用しないでください。お線香が嫌いになる一番の原因です。

お線香を手向けるとき、灰の中に燃え尽きない火が残っていることがあります。
そこに続けて手向けると下から火が付き、倒れてしまい火事の原因となります。気をつけて下さい。

お墓でのお線香の手向け方

高価なお線香は必要ありません。煙の少ないお線香は消えやすいです。
室内では刺激が多い墓参専用のお線香でも、お墓では良い香りになります。

  1. お線香の包装紙、帯び封を取り去り、バラバラにする。
  2. 人数分一人あたり、3〜10本のお線香に火を点け分ける。立てる式の場合は少なめにする。
    ※強風の時は、少なめ、あるいは短めにする。手向けずとも良い。
    ※一人だけの場合は、途中で火が消えることもありますので、10本以上にする。
  3. 施主・目上の人からお線香を手向ける。火の位置は左になるようにする。途中からは反対でも良い。

※霊園などでは、最初の開眼納骨の折、施主が代表してお線香を手向け、後はお焼香の場合が多いため、次に来たときも代表だけがお線香を手向けるだけの状態をよく目にします。あくまでもお線香を個々に分けて一人一人が手向けましょう。
※やはり霊園で多いのですが、帯封を取らずに火を点け、代表が手向けているのをよく見ます。中には紙を巻いたままの人もいます。途中で消えてしまいます。

  • お香やお線香が一般に流通するようになったのは、江戸時代豊になってからです。あまりこだわりすぎるのも良し悪しです。心をこめて手向けることが一番です
  • 葬儀屋さんが、お線香の手向け方を教えていたことがありました。他宗旨の手向け方でした。自分の菩提寺住職から聞いた方法だけが正しいと思っていたようです。改めて私が説明したのですが、あくまでも心を込めて手向けることが基本です。