「福寿海無量」は観音経の偈にある「福聚海無量」の福を聚(あつ)めた海のように限りがないよりでています。
この書は高野山全弘とありますので、元高野山宗務総長の草繁全弘師と思われます。

お寺に入ったときからあります。どのような経緯でここにあるのか残念ながら詳細は
分かりません。
次は「福壽」はどなたの書か不明です。

福寿の書は他でも見たことがあります。
めでたい文字ですから、いろいろな人が書いていると思います。
当寺は七福神札所で福禄寿様をお祀りしています。
「福(幸福)」「禄(財産)」「寿(長寿)」をあらわします。
中国では人々の願望は「福」「禄」「寿」でした。その願望を神格化したのが、福禄寿様です。
寿老人とは同じ神様です。
「福」は日本では幸福ですが、中国ではさらに一族の繁栄をあらわしています。
ですから海外に出て成功すると一族を呼び、それが発展して各国で中華街になります。
日本人のように、その国に同化してしまうことは、ほとんどありません。

福禄寿様

福禄寿様御朱印
もう一体は札所の福禄寿様ではありませんが、大正期の「田中主水」作品です。
