お釈迦さまを中心とした中国の古い仏龕・三開仏です。
中心の仏様は、お釈迦様と十大弟子、右前方に密迹金剛力士、左前方には那羅延金剛力士で間違いないでしょう。
高野山霊宝館に祀られている、弘法大師が唐より持ち帰った諸尊仏龕と、ほぼ同じ御尊像です。
左右の中心の仏様は、高野山の場合は右・観音菩薩、左・弥勒菩薩ですが、こちらはどちらも観音菩薩に思えます。
三面の下には、仏法を守護する風神・雷神・霊獣などが彫られているようです。
全高は16㎝です。
似たような三開仏は、オークションで数多く出品されています。
高野山の場合は、おもての蓮花や文字は彫られていないようです。
「仏の光はあまねく照らし あまねく衆生を度す」
仏様の光は、あらゆる所を照らし、全ての人々を救うと彫られています。
下に「乾隆(けんりゅう)年製」とあります。清が最も栄えた乾隆帝(高宗)時代に造られたと彫られています。
「乾隆年製」とある製品は、後の時代にも使用されていますが、作られたのは更に後のことでしょう。
近年でもあるようです。
中国の骨董品は95%は、偽物と言われています。
それはそれで、良い仏様を迎えることができたと思っています。