いまから10年程前、ある檀家さんが亡くなりました。
しかし私が葬儀を行わず、葬儀社紹介の僧侶が執り行うことになったことがあります。
喪主が相談に来ると、やたらと昔の組合員風な口調でした。
寺は檀家から搾取していると、暗に言っています。
当寺はまだしも寺院は大変な時代を迎えているのです。これからどれだけ廃寺になるか見当つきません。
その家は墓の工事をしていませんでした。
墓地の工事費も高すぎると言っています。ネットでは「‥‥‥」。結局墓を返していただきました。
後日、伯母さんが来られて笑っていました。49日忌に某霊園の墓に納骨したのですが、お骨が二人分しか入らない墓だったそうです。
身内でありながら笑われてしまった甥に、他の親戚もあきれ果てたようです。安い墓を見つけたと言っていたそうです。
その人の会社は、労働争議で破綻寸前になり、他の企業が救済しています。
数十年の間、経営も安定したように見えましたが、記事によるとジリ貧が続いていたようです。この新型コロナには、手も足も出なかったようです。
親会社は見捨てました。
おそらく定年で退職しているでしょう。退職金がもらえただけでも良かったと思いますが、後輩達が気の毒と思っているでしょうか。