当寺ではペット供養塔があり、犬・猫・小鳥などの納骨が毎週のようにあります。
「住職、この子(愛犬)と一緒に墓に入れてくれ」と言う檀家さんがいたために、急遽建てた施設です。
その子と一緒に墓に入るために檀家を辞められてはたまりません。
すでに檀家さんで、ペットと一緒に入れる霊園に引墓した人がいるのです。
一緒は無理でも墓に向かう途中であれば、墓参りで手を合わすことは出来ます。
しかし驚くのは、昔では考えられないほど高齢のペット納骨が増えています。
納骨は後日と話し、愛犬の供養だけ依頼した方がいました。
「私が生まれたときから、一緒に生活していました」
25年以上生きたようです。
そのために骨壺はまだ自宅に祀っておきたいのだそうです。
さて、猫も長命が増えています。
猫は高齢であると、あるいは20年以上生きると猫又(ねこまた)になると言われていたそうです。
猫又になると更に長命(数百年生きる)になり、人に化けることも出きる猫又もいるのだそうです。
しかし、20年以上生きた猫の納骨も時折あります。
残念ながら猫又になったという話しは聞いたことがありません。
畠中恵さんの作品には猫又などの妖怪が書かれています。
二股の尾が猫又です。
「猫君」では20年生きると猫又になる立場で書いてあります。
妖怪ですから怖い存在なのですが、何とも愛嬌のある猫又や妖怪たちです。
茶色の猫は「ネコ又」と染め上げた「はっぴ」を着ていました。
作者もイラストレーターも、読者を楽しまそう(だまそう)としています。
読者が多いのもうなずけます。
しかし、わが子(ネコ)の方が可愛いと思う人の方が多そうです。
江戸時代の読み本などでは、いかにも怖そうに描かれていました。
時代の移り変わりが分かります。