もうかなり前の事ですが、ある檀家さんが亡くなりました。
甥御さんが通夜葬儀に列席するため、有給休暇を取ろうとすると、上司が「通夜だけで良いだろう。私だって行かなかった。葬儀に出るなら左遷だ」と言われたそうです。
しかし、その方は子供の頃に父親が亡くなり、伯父さんに米・野菜などをいつも届けてもらっていました。食べるものには困らなかったそうです。
そのため上司の反対を押し切って、葬儀に来られました。私のために運転手まで買って出てくれています。
四十九日忌に「会社はどうなりました」と聞くと、「上司が左遷されました」と話し、笑っていました。
会社は大卒の上司より、人望があり優秀な高卒の社員を取ったようです。
今は思い通りにはならないかもしれません。
喪主でさえ、通夜葬儀にぎりぎりに来られ、終わると私や親族に頭を下げて勤務先に行った方がいました。
若いパートが給料を貰うと二人も出てこなくなり、ローテーションがめちゃくちゃになっていたようです。
少ない人数で、綱渡りのように会社を動かしている所もあるようです。
子供は通夜だけ出れば良いと、来させなかった親御さんもいました。先ほどの上司のようにならなければと思います。