以前さいたま文学館企画展「平将門 文学は史実を越えて 錦絵が誘う文学散歩」に行きましたが、その折展示されていた(或いは紹介されていた?)、内田康夫著「中央構造帯」(浅見光彦シリーズ)です。
この作家の作品は、第一作の「死者の木霊」から十年ほど前の作品までは、全て読んでいました。
今でもこの作家の浅見光彦シリーズなどは、テレビドラマ化されています。
この「中央構造帯」は平将門の呪いと某銀行の世界が丁寧に描かれています。
しかし、この本のなかで記憶にあったのは、茨城県岩井市(現坂東市)出身のヒロインが東京の大学に入ると、郷土の英雄である将門や国王神社のことを「マサカドって?」「それって、何?」と言われるほど知らない人が多いことだったことと、都内の首塚、市川市の「八幡不知藪(やはたやぶしらず)」、埼玉県荒川村(現秩父市)の将門伝説ぐらいでした。
記憶力のなさは、あきれるほどです。
ある推理小説では、最後に犯人が分かったときに読んだことを思い出したこともあります。完璧に忘れている作品もあると思います。
ですから、小説を読んで何度も楽しめる年齢になったようです。
将門塚
内容は大変面白かったのですが、これは略します。
某銀行のことは、バブル絶頂期後のことで、あんなことがあったな~と思い出します。
今の中国が同じようになり、日本や他の国々があおりを食わなければいいと思うのは私だけではないでしょう。
楽しみながら将門公の関連した土地を知るのに役立つ推理小説です。