かなり古い地蔵菩薩の掛軸です。
吊り下げて祀ることが出来ないほどになっています。
有名な室町時代の画僧の名が書かれていますが、おそらく後に書き込んだと思われます。
画風が異なるように思います。
「造作五迷罪 常念地蔵尊 遊戯諸地獄 決定代受苦」
五迷の罪を作っても 常に地蔵尊を念じれば 色々な地獄に落ちても 代わりに苦を受けてくれることは疑いないことです。
鎌倉時代の法相宗僧・貞慶の言葉のようです。
法然による浄土教の台頭に対抗するために、南都仏教が民衆救済の一環として地蔵信仰を積極的に取り入れました。
弘法大師は地獄のことを地獄は何れの処にか在る いずれかの自心の中に観ん 弘法大師(秘密曼荼羅十住心論)と説いています。
木版に彩色が施されています。
いずれ表装をしたいのですが、まだ先になりそうです。