仮位牌は本位牌にしましょう

私が入山した頃は、地元ではほとんどの家の仏壇に御本尊がなく、お位牌も仮位牌(白木の位牌)でした。

「私が御本尊大日如来様を祀ってください。お位牌は本位牌にしましょう」と言っても「この辺の風習だ」と言われてしまうことが多く、困ることがありました。

 

過去帳をデータベース化にすることにしましたが、その前にお寺の過去帳と墓石を全部調べました。

各檀家さんに写しをお送りし、家のお位牌、墓石を調べ、間違いないか提出していただくことにしました。

次々に檀家さんが来られ、過去帳の整備が行われましたが、お位牌がいろりの火のため、真っ黒になっていたり、位牌自体がほとんど残されていない家が多数ありました。

一緒にお墓に行き、墓石の文字を再度読み取ろうとしても、風化して読めない文字が沢山あり、お寺の古い過去帳をデータベース化した中のどの家か不明な戒名と照らし合わせ、かなり多くの不明な故人を特定することが出来ました。パソコンは便利ですね。

 

本位牌は忌明け(35日忌・49日忌)までに用意しましょう。

近頃は仏壇も小さい製品が多くなり、あまりお位牌を増やせなくなりましたので、夫婦位牌(ご夫婦で並べて書く位牌)をお勧めしています。

繰出位牌は、三十三回忌に本位牌から中の白木に書き入れて祀ります。最初から繰出位牌にはしません。三十三回忌を過ぎるとご先祖様として祀ります。まれに連れ添いが亡くなって、三十三回忌を過ぎていることもあります。

その場合は、次の五十回忌でも良いとしています。

最初から繰出位牌にはしません。葬儀屋さんが少しでももうけようと、最初から繰出位牌を勧めることがありますが、断るようにしましょう。

三十三回忌過ぎの連れ添いと、新たに亡くなった方を夫婦位牌にすることも致し方ないと思っています。

 

 

 白木・本位牌が三十数枚の檀家さんがありました。檀家さんだけでなく、親戚の位牌も含めてですが。

この写真では自宅のだけですが、飯能では山間部に親戚にお位牌を作り、お渡しする風習が残っていました。知る限りでは、八高線沿線の八王子市、越生町でもありました。

同じ方のお位牌は作っては行けないと言うお寺さんがありますが、お位牌は亡くなった故人ではなく、依り代と考えるべきです。そこに亡くなった方が来やすくする場所です。親子で共に作ることが多々あります。

有名な武将などは同一人でありながら、全く異なる戒名のお位牌が別々の場所に祭られていることがあります。

今では紙位牌を書いてお渡しするようになっています。たまに山間部出身の檀家さんに頼まれることがあります。

しかし、誰のお位牌か分かる内に、親戚の分は菩提寺にお位牌のお焚上げを依頼しましょう。

以前、檀家さん全てに「お仏壇の意味とまつり方」をお配りしました。

その頃から、御本尊「大日如来」様、本位牌が当たり前になってきました。

さらにお位牌に梵字「ア字」を入れない例が多かったのですが、必ず入るようになりました。

地元の仏具屋さんは、「梵字など入れたことはない。住職に書いてもらえ」と言われ、私のところに持ってきた檀家さんがありました。

それ以来、お位牌は私が紹介するようにしています。

いつの間にか飯能市内も仏壇に御本尊、真言宗はお位牌に梵字が多くなったようです。

かつては紹介した仏具屋さんが「飯能は御本尊を祀ってないところばかりですね」と言っていたのを思い出します。

 

 

 

 

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