悪徳葬儀社
以前の葬儀の話しです。
施主さんはネットで近くの葬儀社を見つけたようです。
とにかく安く安くと思って見つけた葬儀社が、私に言わせれば悪徳業者でした。
喪主さんには寺に連絡させずに、葬儀社の思い通りにするつもりだったようです。
通夜葬儀日程が、私の予定も聞かず日曜日に決められていました。
喪主さんから電話があって、葬儀社に寺へ連絡するよう話すと、一度はスマホから電話がありながら其後こちらから三度電話をしても音沙汰なしでした。
会社の電話を検索して、担当者に電話して「必ず連絡するように」と話し、やっと改めて話しをすることが出来ました。
ネットでは安い葬儀を掲載している葬儀社をよく見かけます。
その内の幾つかは大手葬儀社であったり、葬儀紹介業であることがあります。
実際の支払いは二倍どころか五倍以上のことがありました。
その料金では、火葬も出来ないこともあります。
NHKや新聞で紹介されたとの広告には、特に注意しましょう。
放送や記事を書いた人も、そのような葬儀社を使用するとは思われません。
他の葬儀の写真です。
しかし、喪主の言っていることと、担当の話しはかみ合いません。
私に連絡せず、他の僧侶に葬儀をさせて、マージンを取るつもりだったとしか思われません。
安く安くではなく、さらに葬儀代を上乗せするつもりだったと思います。
私が行けない日でしたので、喪主と相談して火葬のみとしていただき、後日寺でお骨を前に葬儀をすることにしました。
このように住職に電話させない業者が、たまにあるのです。
亡くなった方のご本家から電話があり、「何でうちより戒名が2ランクも高いんだ。」と言われたこともあります。
通夜の始まる5分前でした。
来ている僧侶には俗名で通夜を行ってもらい、翌日は遠方でしたが、私が葬儀を行いました。
どうしても行けない日曜日に設定する葬儀社や喪主が何回かありました。
代わりの僧侶を探すのも大変でした
長野県から都下に行っていただいたこともあります。当然ホテルも予約です。
ある東京に近い葬儀では、日曜日では探しても見つかりません。
葬儀社曰く、「来られないなら、こちらで紹介します。」
どこの寺院を紹介するのか聞いても、口を濁すばかりです。
しかたなく、斎場近くの智山派有力寺院に依頼しました。先輩が副住職です。何人も役僧を抱えている寺院でしたので、最後の頼みの綱でした。
電話に出たのが御住職です。
「その日は誰も空いていないな。空いているのは私だけだ。」
直ちに喪主に連絡すると唖然としたようです。まさかあの寺に依頼するとは思っていなかったようです。ご本家の菩提寺です。
葬儀社とご本家も一緒に某寺に向かい、散々油を絞られたようです。
葬儀社には「今後このような事をすると、寺の檀家の葬儀はさせない。寺斎場も使用させない。」と言われたようです。
マダマダ同じようなことをする葬儀社があります。
菩提寺のある方は、まず住職に葬儀を依頼して下さい。
ご子息が遠方にいる家の葬儀です。まだ墓地をどうするか決めてありませんでした。
私が御親戚の紹介で、葬儀を行うことになりました。
喪主が知らないのを良いことに、後日の法事のことまで口を出してきました。
「○○家は当社の客だ。最初に話があったのは当社だ。」なのだそうです。
葬儀も御法事もかなり豪華で引き出物も高価でした。
奧さんは葬儀社の言われるまま準備していたのです。
知っている葬儀社でしたが、一周忌からは私が奥様に説明せざるを得ませんでした。
親戚付き合いが少ない家でしたので、言われたことが事実だと思っていたようです。
ある有力寺院では、そのように住職に連絡しない檀家には「離檀しろ」と言われました。
当寺の永代供養塔を見学に来られましたが、当然契約をお断りしました。
悪徳互助会
ある檀家さんは互助会に40万円を支払っていました。
勧誘のチラシや書類に40万円で出来ると書かれています。
しかし、40万円で出来るはずが、担当者は「それでは出来ません。」と言って帰ってしまったそうです。
私に電話があり、他の葬儀社を紹介し葬儀を行いました。35万円で対応していただいています。
当時は解約しても戻ってきませんでしたが、勤務先で契約している弁護士に電話をしてもらうと全額戻ってきました。
今では解約時に30%引かれますが、残りが戻ってきます。
最近では30万円を支払いながら、更に20万円を支払わされ、火葬のみだったことがありました。
50万円あれば、公益斎場を使用することにより、通夜葬儀も可能な葬儀社もあります。
※葬儀の折は、葬儀社や互助会に都合の良いネット情報を過信せず、先ずは住職に相談しましょう。
小さな葬儀社ですが、公営斎場や当寺の御本堂を使用した低価格寺院葬も御紹介できます。