積善寺は新編武蔵野風土記によると、祐源(?~天正元年1573年)により開山された天台宗寺院で、御本尊は阿弥陀如来です。
開基をより古い役小角とし、積善を開山とする伝承もあるようです。
杉山城跡の南側に位置しています。
杉山城は山内上杉氏が扇谷上杉氏に抵抗するために築かれた、かなりの規模の城跡です。杉山城link
15世紀末から16世紀初頭に近い年代の陶器や磁器の破片が発掘されました。
積善寺は杉山城で戦死された方々の供養ための寺だったのかも知れません。
裏山の城跡の一部だけを見て次の目的地に向かいました。
首なし地蔵です。
このような首の取れた、あるいはコンクリート製の頭部を付け足した地蔵菩薩石仏を色々な所で見ることが出来ます。
しかし、上の縁起のように敢えて首なしのままにして、「苦非(くび)なし地蔵」として信仰されているのを面白く思いました。
他の寺でも首なしのままで、面白い伝承を伝えている所もあったように記憶します。
庚申供養塔は正徳四年(1713年)の建立です。
寺にいたる道路脇には、庚申供養塔が4基祀られていました。
この地域には庚申供養塔を含む杉山六万坂の石仏群があります。ブログlink
積善寺 埼玉県比企郡嵐山町杉山600 地図link