お盆前に檀家さんから電話がありました。
分家の50歳台男性で、死後2月ほど経ています。
身体を壊して求職中だったようです。
近くの従兄弟は、警察から電話があっても、ご遺体の受け取りを拒否したそうです。
実の子供でも引き取らないこともあります。
叔父さんが生きていれば、こんなことにはならなかったでしょう。
当寺霊安室にお預かりすることになりました。
状況が状況ですので、霊安室に来て頂けるかと思いましたが、数人がお線香を手向けに来られました。
急遽、二日後の午前中に火葬に付したあと、御本堂で葬儀をして永代供養塔に納骨することになりました。
参列者は、ご本家と他の3人だけでした。
遺影、仮位牌、生花は、当寺で用意しています。
15年程前に私がデジカメで撮っておいた画像をい印刷し、遺影としました。
戒名は、ご両親の戒名に合わせて考えました。
施主がいるようでいない葬儀です。お布施などは頂けるような状態ではありませんでしたが、ご本家が供養料として、若干負担していただきました。
この浄財にてご本人・ご両親の戒名を永代供養塔に彫刻させて頂く費用にします。
ご両親も後日供養を行い、永代供養塔に納骨となります。
お墓をどのようにするのか、まだまだ未定です。
檀家さんの葬儀としては、ここ数年で一番つらい思いの葬儀でした。
はにかみながら話す、個人の面影が浮かびます。