先日あるテレビで、離檀料(檀家をやめのための料金)の特集を行っていました。
離檀料が○百万円もするお寺があると、引き墓を斡旋する業者が取り上げられていました。
確かに高すぎると思います。
当寺に来られ、お墓や永代供養を見学した方は、田舎の寺から300万円、もう一件は150万円と言われたそうです。
内容が分からなければ、確かに高額の離檀料ですが、聞いてみると納得の料金でした。
300万円は、30年以上にわたり付け届けや御寄付無し。墓も放置していました。さらにお墓の位置が山の中腹で、広さも三坪ほどあるようです。
墓石や外柵を人力で片付けるにも、かなりの人件費がかかりそうです。
支払いの未納が100万円、墓地の片付け費用が200万円と考えると、決して高額な請求ではありません。
墓掃除もお寺に任せっぱなしだったのですから。
150万円は、やはり30年以上放りっぱなし、お墓の引き墓工事を入れれば、無理もないと思いました。
私は離檀料だけの話では無かったと思いました。
一方的に寺院批判の内容でしたが、詳細が明らかでない放送内容には、納得できない部分もあります。都合の良い業者や一部寺院の言い分だけでは、片手落ちでしょう。
ある引き墓の宣伝をしている業者さんに依頼した檀家さんは、墓地が広いので300万円と言われたそうです。
私が紹介した業者さんは半額でした。
有名な引き墓業者の内容も詳細に調べたのでしょうか。
ある寺院も紹介されていましたが、近在の寺院からは悪評を聞きます。
きれい事ばかり言って、隣の寺の檀家さんを10数件も檀家にしたそうです。2件のお寺から聞きました。周りのお寺にも意見を聞いたのでしょうか?
私は近在の寺からの引き墓や永代供養を依頼された場合は、お断りすることが多々あります。
檀家を勝手に取るようなことは、避けるべきでしょう。
マンション風のお骨自動搬送式施設も紹介していました。
ご先祖さまは静かに寝るどころか、四六時中建物の中を移動しているのです。
今は良いですが内部のシステムも30年で全交換する必要があるそうです。
ある駅から近い施設をついでに見学に行きましたが、周り中に反対の張り紙が貼り巡らされており、中まで行かずに帰ってきました。
そのお寺が倒産したそうです。元々の檀家さん、契約された方々は、どうしているのでしょう。
あるテレビ局は、宗旨問わず院号居士の料金を○万円としている寺院?の紹介をしていました。あそこは○○宗系ですよ。かつてはマンションの中にありました。マンションの一室でも宗教法人なのでしょうか?
そこで買った紙切れを持った方が、永代供養の見学に来られたことがあります。
しかし、私の話を聞き、信士の戒名にしました。だまされたと思ったそうです。
拝むことも、引導を渡すこともせず、○万円の紙切れを信じさせるとは。
当寺の檀家さんには、院号居士は1パーセント以下です。
檀家が減り、住職がいなくなる寺が増えています。お寺がなくなることもあります。
都内の一等地の宗教不問マンション墓地(宗旨問わずは、税務署が収益事業と見て、宗教行為と見なしていないはずです)やきれい事寺院に目を向けるだけでなく、田舎の寺の困窮状態も目を向けて下さい。