埼玉県鴻巣市には関東十八檀林の浄土宗勝願寺と真言宗豊山派の勝願寺があります。
浄土宗 勝願寺 鴻巣市本町8-2-31
NHK大河ドラマ「真田丸」の小松姫のお墓のあるお寺です。
かつて鴻巣市を通る時は、東松山市を経由して、いつもこの寺の北側を通りました。
檀林であり、有力なお寺であることは知っていましたが、一度も行ったことはありませんでした。 檀林Wikipedia
文永(1264年から1274)年中に登戸の勝願寺(後述の勝願寺)に創建されたと伝えられています。真言宗の寺院となっていたため、天正年間に浄土宗の名跡を残すため、現在の地に浄土宗勝願寺を中興しました。寺領30石の御朱印状を拝領しています。
境内はかなり広く、南側は公園になっていました。
格式を感じさせる仁王門ですね。
堂宇は明治以降の度重なる災難のためか、傷んでいる建物もありました。鴻巣には多くの寺院があり、各お寺には檀家数が少ないため苦労している所も多いそうです。
境内に入ると、真っ先に目に入るのが、「真田丸・小松姫」の旗です。
小松姫には吉田羊が扮しています。
近頃はテレビを見ませんので、吉田羊の名は知っていてもお顔は浮かびません。
左から千石久秀、真田信重室、真田信重、真田小松の墓
この墓の大きさを見ると、徳川幕府での序列の違いが、一目で分かります。たとえ夫人でも格が上であれば、夫より墓石が大きいですね。
山門を入るとすぐに塀に囲まれたお墓があります。丹後国田辺城主三万五千石の牧野家累代の墓で、かなり広い面積を占めています。
また、伊奈忠次のお墓もあるようです。
たくさんの石仏がありました。
石仏群
荒神(青面金剛)石仏
地蔵菩薩石仏
人形塚
真言宗豊山派 勝願寺 鴻巣市登戸369
文永年間に然阿良忠上人が浄土宗寺院として創建したと伝えられています。堂宇がそのまま残されましたが、名跡を惜しんだ徳川家康より御朱印状10石を拝領しました。当時住していた僧侶が真言宗でしたので、真言宗勝願寺として再建したのだそうです。
境内はかなり荒れています。
墓地入口に市指定文化財になっている緑泥片岩製の六地蔵 図像板碑(断碑)があり、観無量寿経の偈と北朝時代中期の康安二年(1362)年の年号が彫られているそうです。