葬儀は自宅や民営斎場で行われることがほとんどですが、お寺でも行えます。
お寺で葬儀をするのは格式が高いという先入観もあり、お布施が高いイメージもあります。
しかし、実際は民間斎場と同等、もしくは安い場合がほとんどです。
ここでは、お寺で葬儀を行うメリット・デメリットや、葬儀の流れを詳しくご紹介します。
お寺の葬儀の種類
お寺で行う葬儀は全般的に寺院葬と呼ばれています。しかし、寺院葬は葬儀会社が主体で行うものと、寺院が主体で行うものの2つです。
葬儀会社が主体で葬儀を行う寺院葬
葬儀会場はお寺ですが、主体となって葬儀を行うのは葬儀会社というパターンになります。本堂ではなく、お寺に設置されている斎場で行うのが一般的です。お寺の斎場を利用する基本的なルールはありますが、そこまで厳しくないため、異なる宗派の葬儀が行える場合もあります。
お寺が主体で葬儀を行う寺院葬
お寺が主体となり、お寺で葬儀を行うパターンです。お寺に設置されている斎場や、本堂で葬儀を行います。ただし、本堂で行えるのは遺族が檀家であるほか、細かいルールが定められているでしょう。檀家の貢献度によって、本尊の前に祭壇を設置できたり本尊と別に祭壇を用意する必要があったりと、待遇が異なる場合もあります。
お寺で葬儀を行うメリット
お寺は仏式葬儀を行うのに適しており、お寺で行いたいという人も増えています。では、お寺で葬儀を行うのにはどのようなメリットがあるのでしょう。
心静かな雰囲気
お寺の本堂や葬儀専用の施設は、しばしば美しい建築様式で造られており、内部には仏像や仏具が配置されています。これらの装飾や空間での葬儀は、故人を大切に送り出す場として、荘厳で心静かな雰囲気を醸し出すでしょう。参列者は故人への思いを胸に、故人の冥福を祈り、故人の人生を偲ぶ機会が得られます。
費用が安い
一般的に、お寺での葬儀は他の斎場や式場に比べて費用が比較的安い場合もあります。これは、お寺が宗教施設としての性格を持ち、営利目的ではないためです。本堂を使用する場合は祭壇の設置も必要ないケースも多く費用が抑えられるほか、僧侶へのお車代も必要ありません。檀家であれば斎場を無料で使わせてくれることもあり、費用の負担が少ない傾向があります。
墓地が併設されていることが多い
お寺には墓地が併設されていることが多いため、初七日の法要後すぐに墓地に納骨することが可能です。車で遠くの霊園まで移動する必要もなく、時間を節約できるでしょう。
お寺で葬儀を行うデメリット
お寺はもともと葬儀を行うために作られた施設ではありません。そのため、お寺で葬儀を行う場合には、いくつかのデメリットもあります。
バリアフリー対応が少ない
お寺は昔ながらの建築方式で建てられているため、バリアフリー設計ではありません。葬儀は高齢の方が参列することもあり、車いすで本堂に入るのが難しかったり、階段や段差が多かったりなど、不便なケースもあります。そのほかにも、トイレの数が少ないなど、大きい葬儀を行うのには不都合なこともあります。
基本的に檀家のみが利用できる
多くの場合、お寺で葬儀を行えるのは檀家のみです。宗派が違ったり、宗教が違ったりする場合は利用できないことがほとんどです。お寺で葬儀を希望する場合は、檀家になることから始めなければなりません。
お寺での葬儀が向いているのは?
お寺で葬儀を行うメリットはありますが、誰にでも向いているわけではありません。向いているのは、次の3
つのケースがあげられます。
小規模な葬儀
お寺は駐車場が小さい、待機スペースが狭いなど施設的な問題もあるため、家族葬など小規模な葬儀を行うのに向いています。小規模であれば広い駐車場も必要なく、お寺の設備だけでこぢんまりとした葬儀が行え、費用も安く抑えられるでしょう。
近所に菩提寺がある
先祖から代々お世話になっている菩提寺がある場合は、日頃から住職と交流がある、檀家の人々と交流があるという場合は、お寺で心のこもった葬儀が行えます。親しみのあるお寺で葬儀をする方が、故人にとって心安らぐものになるでしょう。四十九日の法要や一周忌なども、お寺に依頼できます。
まとめ
お寺では、仏教的な装飾が凝らされた荘厳な雰囲気の中で、心のこもった葬儀が行えます。費用も比較的安く抑えられますが、駐車場が小さい、バリアフリーでないなど快適性に欠ける部分もあるため、小規模の葬儀で利用するのがおすすめです。もし、代々お世話になっているお寺がないという場合は、ぜひ、小規模な葬儀を考えてみましょう。
「宗教法人圓泉寺」は、真言宗智山派の寺院です。葬儀や戒名のお手伝いをさせていただくほか、墓地や納骨堂を敷地内に設置しておりますので、いつでもお参りいただけます。また、寺院内には仏像や阿弥陀堂もあり、心が落ち着く空間となっております。ペット供養塔もございますので、大切なペットを亡くされしっかり供養されたい方は、いつでもご相談ください。