女官図
永泰公主(685~701)の墓前に仕える女官(侍女)を描いた図の一部を写した図です。
死した後々までも公主に仕えて欲しいとの思いが、伝わってきます。
日本人により描かれたのではなく、中国人による模写作品です。
この壁画に描かれた女性の中では、一番目立つ存在でした。この絵を書かれた画家さんが、この部分を使用したことは頷けます。
永泰公主は唐の中宗の7番目の娘で、高宗と則天武后の孫娘です。
則天武后から自殺を命じられました。
中宗により、乾陵(けんりょう)に埋葬されています。
この図では分かりづらいかもませんが、侍女は纏足ではなく、靴をはいていることが明らかになったようです。
女官達の足に靴が描かれています。
かなり忠実に模写していると思います。
この掛軸は絵の部分が縦135㎝あり、かなり見栄えがする掛軸です。
作者名は書かれていません。
乾陵(けんりょう)は唐の3代皇帝、高宗李治と女帝則天武后の合葬墓です。
涅槃会 令和6年 3月16日(土)と17日(彼岸の入り 日曜日)に御本堂にて、この掛軸など展示致しました。