私が子供の頃、実家のお寺に大きな石灯籠が来ました。
その頃は知らなかったのですが、増上寺にあった灯籠でした。
当寺にも本堂前に二基あります。徳川の将軍菩提のため、各地の殿様が奉納した一部です。各藩の幕府への忠誠心を見極めるためと、財力をそぐための施策でもあったと思います。かなり経費も掛かったでしょう。

惇心院殿 徳川家重
施主 丹後國宮津城主・松平資承

惇心院殿 徳川家重
施主 奥州棚倉藩主・小笠原長堯


西武鉄道の堤氏が、各地のお寺に奉納した一部です。
プリンスホテルを建設するのに当たり、増上寺の敷地を買い取り、西武園周辺にに置いてあった物です。昔は道路から見える場所に無造作に置いてあるのを記憶しています。この灯籠が田舎の殿様が寄進したのが分かり、そのご縁で、当寺檀家さんになった方が、二件ありました。
本堂前の石灯籠
今から10年ほど前でしょうか、増上寺さんが、この石灯籠を戻してもらいたいと言っていると、あるお寺さんから電話がありました。
弱ったなと思っていたところ、市役所から増上寺の灯籠があるか電話がありました。
やはりその話は、事実であったことが分かりました。
しかし、それだけで沙汰止みになったのか、まだ続いているのかは分かりません。今更とんでもないと言ったたお寺もあったようです。
三つ葉葵の紋
当寺の灯籠は、間違いなく奉納されたことが分かっています。
聞いた話では、お寺さんによっては、大金を出して業者から買ったと言っていいるそうです。
その時、大もうけをした業者もいたようです。