真言宗智山派 円泉寺 埼玉県飯能市|永代供養塔・墓地・ペット供養塔・阿弥陀堂・銭洗い弁天様・武蔵野七福神札所

無縁社会と孤独死-供養されない無縁仏と無縁墓の増加

以前NHKにおいて「無縁社会~“無縁死” 3万2千人の衝撃~」が放映されました。無縁社会Wikipediaリンク

一生独身であったり、社会からの孤立、身元不明などいろいろな孤独死があります。

お寺の住職として、益々孤独死が増え、無縁墓、無縁仏の大きな原因となっていることを常々実感しています。

 

私は普段テレビを見ませんので、文藝春秋社刊「無縁社会」(NHK無縁社会プロジェクト取材班)を読む限り、十分以上に納得でき、且つ驚きの内容でした。

 

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当寺の「永代供養塔」あるいは「お墓」には、NHKで放送される以前から、このような方々の納骨がありました。

もう20年以上会っていない弟がいるとか、どこに住んでいるか生きているか不明な伯父さんや兄弟がいる、などいろいろな話を聞きます。無縁仏になっていないか心配のようでした。

これらの中には、亡くなる数年、あるいは数ヶ月前にお墓参りに来られた方がいました。私と話をしたために現在の住所が判明し、ご本家に感謝されたこともありました。あるお姉さんは病気を押してお寺に飛んできました。

そのおり、その方々の写真を撮って、ご本人ご本家に写真をお送りしておきました。後日その写真が遺影に使用されたと聞かされました。写真など撮る機会が無かったのでしょう。

 

お墓参りに来られた方々は、実家に行くわけも行かず、ただただ不安と戦っていたのだと思います。たまたまお会いした方々です。こっそり来ている方もいるかもしれません。

ご本家のお墓に納骨された人、同居人が葬儀をした人など、その方々は運の良い方です。甥御さんに葬儀経費を渡し、ご本人から将来お寺での葬儀を依頼されながら、死後梨のつぶてになった方もいました。友人が探しましたが、お骨と甥御さんは、どうなったのか不明だそうです。

 

どこの誰だか不明のまま亡くなり、どこかの施設に預けられているお骨が数多くあるそうです。あるいは親族が受け取りを拒否したお骨もあるようです。

アパートとか、病院だけでなく、○○山山中、○○港沖合、○○公園といった所で亡くなり、わずかに身につけた物により身分が分かった方もいます。ある施設で亡くなる前に生まれ故郷を教えた人もいました。

葬儀やさんから時々聞く話ですが、孤独死はかなり多いようです。ほとんどが火葬のみ(直葬)のようです。

 

そのうちのごく一部が、当寺に納骨されています。30代の若い人もいました。

このような時、故人が成仏できるのか心配する方がいます。私は間違いなく成仏できますと言い切っています。そのくらいの気持ちでなければ、住職の勤めは出来ません。故人はもちろん残された親族の方々が気の毒です。

 

なかには親族が受け取り拒否をしていながら、後日押し入れから350万円の現金が出てきたとたんに遠方からお骨を受け取りに来た人もいました。

しかし、市の担当者?がお骨を受取に来ただけです。預かっていた当寺には挨拶一つありませんでした。

 

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この後で、そのお骨がどうなったかは誰も知りません。

コインロッカー、電車の棚などならまだ良いのですが、ゴミとして捨てられたり、どこかの山や畑にコッソリ埋められていたらかわいそうですね。

ちゃんと供養され納骨されていることを祈るばかりです。

 

数十年前になりますが、女の方から「家を継いたのですが、お清めに来ていただけますか。」と電話がかかってきました。

「実は母が、亡くなってから十日ほどで発見されたのです。」

葬儀を依頼した菩提寺には、お清めを頼めなかったそうです。

 

行ってみると、かなり立派な家です。

離れて暮らしていた娘婿は、お清めと供養をして欲しいとのことでした。

奥さんはいませんでした。娘婿のそわそわした態度では、あの家に住んだとは思われません。売ってもたたかれるだけなのでしょう。

 

後見人制度の活用

このようなことが起きないように、行政や民生委員に依頼し後見人を付けていただくようにする必要があります。子供がいない、お子さんが引きこもり、障害があるなど、無縁仏にならないように檀家さんや永代供養塔生前予約の何人かが依頼しているようです。

今までに後見人さんにより、当寺「永代供養塔」への納骨をされた方が5人以上います。

  後見人Wikipedia リンク

 

献体の選択

医大・歯大に自分の遺体を献体にする手続きをした方がいます。ただし献体には親族の同意が必要になるそうです。

医学・歯学を志す学生のため役立てていただくための尊い志でした。お骨になった後(約三年)に当寺に納骨することにしてあるそうです。医大・歯大の納骨施設に納めることも出来る様です。

葬儀の後に献体することも可能なようです。

菩提寺のある方は、前もってご住職の諒解をとる必要があります。

当寺の檀家さんではありませんが、手続きをしてありながら、親族の反対で葬儀の後に火葬にしてしまったこともありました。

「成仏できない」の意見が多かったそうです。

肉体が成仏するわけではありません。肉体、お骨にとらわれる必要はありません。献体をしても成仏できると思ってください。行いが大切です。

※日本最初の献体(特志解剖)は明治2年の美幾という女性だそうです。

     献体  公益財団法人日本篤志献体協会

 

墓じまい 引き墓

無縁墓となってしまったお墓が、当寺には何軒かあります。住職の住んでいない寺や過疎の地域では、放置されたお墓が何軒もあることが問題になっています。

そのためにもと当寺では「永代供養塔」を建立しました。

私は跡取りのいるお墓の引き墓は何件も経験していますが、跡取りのないお墓の引き墓は当寺の墓地だけです。お寺や石屋さんに前もって依頼しておくことが大事です。

経済的に余裕がある若い内に行わないと、無縁墓になるだけでなく、お寺や地域に迷惑を掛けることになります。親戚がお骨を引き取ったこともありました。

    引き墓の例 当寺ブログ

 

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