鬼子母神像
本日、東松山市の仏像修復師さんから、鬼子母神(きしもじん)さんが、きれいになって届けられました。
見違えるほどですが、ちょっと派手々かなと感じます。何年かすると落ち着いてくるでしょう。
慈愛に満ちたお顔です。
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決して悪くはなかったのですが、お顔がススでかなり黒ずんで墨を塗ったようでした。また、首飾りが、赤ちゃんの顔に当たっているのも気になることでした。
手をずっと合わせていたい気になれませんでした。
下地を取り、無くなったザクロ・飾りと彩色をしていただきました。
元の御尊像は、かなり厚く塗っていたようです。
下地を取っただけの方が、なにげに良さそうな感じでしたね。
![20141017334.jpg](https://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/old/blog/upload-images/20141017334.jpg)
お厨子は前のままです。
戻ってくると、かなり細かく彫刻してあるのが、分かりました。
鬼子母神様の口の中まで彫ってあり、手のひらと思われた赤子の手が、人差し指でした。
この子は、ひょっとすると吉祥天かもしれません。
![20141017412.jpg](https://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/old/blog/upload-images/20141017412.jpg)
都内のある真言宗のお寺さんで、信者さんに鬼子母神さんのことを聞かれた御住職が答えられなかったことがありました。私が答えて喜ばれたことを思い出します。
都内には鬼子母神信仰の日蓮宗寺院が多く、子授け、安産、子どもの守り神として、信仰されています。信者さんもお子様のことで気になることがあったようです。
しかし、日蓮宗では、この御尊像のような穏やかなお顔でなく、祈祷の本尊として、鬼形の像が多いようです。
![20141017637.jpg](https://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/old/blog/upload-images/20141017637.jpg)
鬼形 鬼子母神
子供の頃読んだ漫画の本の記憶が、少しだけ残っていましたが、あらためて注文しました。
ずいぶんと忘れていました。
![20141017713.jpg](https://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/old/blog/upload-images/20141017713.jpg)
真言宗では珍しいと思います。この御尊像も、元々は日蓮宗系のお寺か、信者さんがお祀りしていたのかもしれません。
円泉寺と同じ地元・埼玉県飯能市の同宗派・真言宗智山派「観音寺」さんにも祀られています。
鬼子母神(訶梨帝母)仏画1
追記 2015/04/25
最近求めた三井曼荼羅図に訶梨帝母の図がありました。
![201542565633.jpg](https://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/old/blog/upload-images/201542565633.jpg)
時代は江戸後期だと思います。
追記
鬼子母神仏画2
印刷された鬼子母神画像です。醍醐寺の国宝・訶梨帝母を印刷した巧芸品です。
![](http://www.ensenji.or.jp/cwp/wp-content/uploads/2014/09/63cc84687d5648aab213abc3a53b9da3-2.jpg)
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