2017年11月09日

すみだ北斎美術館 墨田区亀沢

都内に用があり、その前に「すみだ北斎美術館」に行ってきました。
建物は周りの風景に溶け込んだデザインとして設計されたと書かれていましたが、北斎の作品とその時代に合った方が良かったのではと思います。

 
 
 
特別展として「妹島和世  SANAA  ×  北斎」がありました。
この建物がデザインされて、完成されるまでのプロセスが分かります。
 
 
 
さて、北斎美術館常設展を見学です。
後からフランス人の団体が入ってきました。北斎の研究者らしいフランス人が引率しています。
西洋の美術家に影響を与えた北斎でしたので、特にモネ、ドガ、セザンヌ、ゴーガンなどのいたフランスでは、今も人気があるのでしょう。
 
 
 
常設展は写真不可でしたので、「すみだ北斎美術館」のホームページを参照してください。
北斎の作品の展示だけでなく、それらの作品を解説する多くのタッチパネルが充実していました。
放蕩な孫に困っていたなど、いろいろな逸話もしることが出来ました。
 
ミュージアムショップでは北斎漫画の本を買いました。
 
 
ここからもスカイツリーがよく見えます。
 
 
 
両国駅東口に向かう途中の江戸東京博物館北側の道は、緑が多く寒桜も咲いていました。
 
 
徳川家康の亀踏像


江戸東京博物館は当分休館となります。

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両国駅の東口構内ではステーションギャラリーがあります。
両国駅の成り立ちがパネルで説明されてあります。
貴重な古い写真が沢山あり、時間があればユックリしていきたい場所でした。

 

 

東文研 第51回オープンレクチャー 「四条河原遊楽図屏風」「穢土としての身体」

国立博物館の北西角にある東京文化財研究所のオープンレクチャーに行ってきました。
11月2、3の二日間ですが、2日(木)のみの参加です。東文研link


①海を渡った日本絵画 ―ライプツィヒ民族学博物館所蔵「四条河原遊楽図屏風」
  江村 知子 先生

日本にある他の三点の比較でした。
四点ともよく似た構図でしたが、よく見ると細かい部分でそれぞれ異なる部分があり、特に着ている着物の文様が全て異なっていました。
どれが大元となったのか、あるいは他の作品を模した物か、興味ある内容でした。
さらに江戸時代に禁じられる以前の女歌舞伎、女の語る人形浄瑠璃、若衆による能などが、どのように演じられていたのか、とても興味ある内容でした。

②穢土としての身体 ―日本中世絵画に描かれた病と死体
   山本 聡美 先生

差別表現があるかもしれません。ご了解下さい。

 「病草紙(やまいのそうし)」   Wikipedia link
肥満の女、二形(ふたなり・両性器を持つ)の男など、奇形、不具を含む病が描かれています。なお、二形はあり得ないそうです。
何かの印刷物で見たことがあるのは、肥満の女だけだったと思います。

仏教における因果応報が説かれています。
法華経(比喩品)にこの経をそしると病となる。罪の報いであると書かれてあるようです。他にもあるのでしょう。
これはおかしな話です。
その人を見て笑っている人も描かれています。しかし、笑っている人も、笑いながらも不安を感じているのでしょうと話されていました。

今でも自分の信仰が正しく、他は皆地獄に落ちる、病気になったのは信仰が悪い、天国、極楽に行けるのは自分たちの宗教だけだと言う人がいます。
お釈迦様は、そんなことは一言も言っていません。
人として、如何に良き人として生きるかだと思います。

「正法念処経」
病草紙の文は正法念処経を多く引用しているようです。病草紙とともに六道絵の元となっているそうです。

「九相図鑑」 九相図 Wikipedia 
死から腐って骨となるまでを描いた図です。九相図とは本物の死体の代わりに用いられた図です。
「九相図画像」で検索すると沢山出てきます。ハッキリ言って、この図は不気味です。無理してクリックしないで下さい。(※まれに精神が不安定になる人がいると書かいている方もいます) link

このような図を観相することにより、自他の肉体への執着を滅却するのだそうです。さらにそこから仏の世界(浄土)を欣求することだと思います。
特に天台宗に大きな影響を与えたようです。
源信の「往生要集」に九相観を採用し、肉体の不浄を説いています。

シルクロードの国々で用いられたことが明らかになっているようです。そこから唐に渡り、日本にも将来されました。

空海の性霊集(しょうりょうしゅう)に「九相詩」があり、お大師様が受容したとありました。しかしこの詩は偽作だそうです。
真言宗の住職としては、偽作で良かったと思いました。弘法大師の世界観とは、全く異なった世界だからです。

興味のある方は先生の「九相図をよむ 朽ちていく死体の美術史(角川選書・芸術選奨受賞)」を読まれると良いでしょう。
キリスト教の教会にも死の造形があるようです。
ここに掲載されている図も、かなりグロテスクです。

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両先生共に大学の同級生であり、大学院でも一緒だったそうです。
関係ないことですが、お二人ともとても美人でした。

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